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2017年8月16日 (水)

自閉症スペクトラム障害の障害特性一覧本人のわがままでは無いことを知ってほしい

これまで、自閉症スペクトラム障害ASDの障害特性について、折に触れていくつか紹介してきました。しかし、いつも断片的な紹介しかできなかったために、ASDの障害特性の全体像についてお知らせする機会がありませんでした。そこで、青木省三氏の文献等を基に以下に紹介します。


1社会性の障害人と交わることや集団の中に入ることがうまくできないこと
乳幼児期だと
親を求めない人に興味がない視線が合わないあやしても笑わない抱かれるのを嫌がる母親がいなくても平気親との親密な関係ができない一人遊びを好む他の子どもと遊べない他人への配慮がない集団行動がとれない
思春期青年期だと
友達をうまく作れない集団に入れず孤立しやすいマイペースに行動する自分の話を一方的に話す知らない人にもいきなり話しかける人の気持ちが読めない場の空気が読めない深刻な場面でもふざける正直すぎる社会の暗黙のルールが分からない
2コミュニケーションの障害言葉を中心としたコミュニケーションがうまくできないこと幼少期だと
言葉が出るのが遅れるエコラリアオウム返しが見られる人称の逆転私とあなたが逆になったりする疑問文による要求抑揚のない一般調子の話し方方言を話さない標準語しか話さない身振りや手振りでの伝達も少ない
思春期青年期だと
言葉を字面通りに理解し、文脈の理解ができない難解な言葉を用いる比喩表現や言葉の裏冗談の意味の理解が難しい話すと話が詳しくて回りくどい
3こだわり、想像力の障害興味や考えが狭い範囲に偏り、新しいことや状況の変化に不安や恐怖を感じること
幼少期だと
毎日の生活習慣が変わることに強く抵抗る
思った通りにならないとかんしゃくを起こすごっこ遊びができないくるくる回るものが好き覚えたり集めたり並べたりするのが好き興味があることにはとても詳しい
物事の細部や手順にこだわり全体が理解できない融通が利かない気持ちの切り替えが苦手失敗に弱いゲームなどで負けるとひどく怒るなんでも一番でないと気が済まない
思春期青年期だと
特定の自分の興味や趣味に没頭する生活がワンパターンになりやすい日常生活の中での手順を細かく決めているまじめで規則を守りすぎる融通が利かず予定や計画の変更に対応できない難しいことや変更に臨機応変に対応できない応用力がない自分の主張を譲れない
4その他
1感覚過敏
聴覚過敏車のクラクションの音、工場現場の音、大きい音などが苦手。目的以外の音を嫌う一対一だと理解できるが、集団を目の前にすると理解できない。数人が集まってする雑談の声が騒音のように感じる。
触覚過敏ちょっとした接触でたたかれた!と感じることがある。べたべたしたものが手につくとひどく嫌がる。洋服のタグを嫌って自分でとってしまう。耳そうじを嫌がる。逆に痛みに鈍感な場合もある。
味覚過敏極端な偏食
臭覚過敏刺激臭などをひどく嫌う。
心が過敏他者からの強い言動や困っているような表情に敏感
2視覚優位
聴覚よりも視覚での理解のほうが得意。話して聞かせてもなかなか理解できないのに、絵や記号、書いた文章で説明すると理解できることが多い。逆に聴覚情報だけだと理解が困難。

3情動の不安定さ
見通しが持てないと不安になり混乱しやすい急な変更に混乱する。一度混乱すると不安な気持ちを長く引きずる。ちょっとしたきっかけで過去のいやな経験を思い出しフラッシュバック、突然友達に怒ることがある。自分の思い通りにならないだけで、泣き叫んだり、暴れたり、自分の髪をひっぱったり、頭を壁にぶつけたり人をかむ等のパニックになることがある。
4不器用さ
鉛筆やクレヨンがうまく使えない折り紙が上手にできない箸をうまく使えないはさみが上手に使えない
5心の理論の未発達

他者には他者の心があり、自分とは違う考えを持っているという機能の発達の遅れがある
6想像力の欠如
思い出して書く作文学習、絵画学習等が苦手さ。
参考文献
ぼくの中の発達障害青木省三著ちくまプリマー新書
特別支援教育の基礎基本〜一人一人のニーズに応じた教育の推進〜国立特別支援教育総合研究所著作ジアース教育新社

あたし研究小道モコ絵文クリエイツかもがわ

見ていただいてわかるように、障害特性の項目はその種類や数が膨大になっています。自閉症スペクトラム障害は広汎性発達障害と呼ばれるものの中の代表格です。何故広汎性広い範囲に及ぶものという言葉がついているかを物語っているようです。本当に大変な障害です。ただし、自閉症スペクトラム障害と診断された人たちがこれら全ての特性を持っているわけではありません。人が違えば持っている障害特性の種類も数も傾向の強さも異なります。
今回の投稿の最大の目的は、その問題行動は本人のわがままによるものでは無いという事を理解してもらう事です。例えば身体障害者の障害特性は健常者と同じ様に歩いたり走ったりすることができないということです。そのことが本人のわがままによるものではないことと同様に、問題と思われるASDの子供の行動はその障害特性によるものなのだということです。

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